【舞台】鬼 ONI ＜劇団ＺＡＰＰＡ＞

公演名：鬼 ONI
作・演出：澤田正俊
出演：喜多史江　澤田正俊　南利寛
　　　　三島冨美子　大西達之介　川手隆嗣
　　　　寺岡哲　池田奈美子　吉本猛子
　　　　ほか
日時：4月24日(土）　18:30op/19:00st
場所：東京芸術劇場　小ホール

まず、私は時間圧縮理論について述べねばならないかと思った。

え？急に何かって？
いや、別にこの舞台の内容がタイムマシンとかではありません。
むしろ、幕末モノです。

じゃぁ、なんで時間圧縮理論なのか。


だってあり得ないんだもん！！！

確かに2時間半って書いてあったよ？
19時開演で、終了21時半ってさ。


でも、それで収まる内容に全く見えなかった。
まったくシチュエーションの異なる大きく二つの事件。
それが、まるで示し合わせたかのように繋がって、
絡みあって、歴史の中の出来事と融合していくのです。

もちろん、真実の歴史では無いかもしれない。
だけど、そこには確かに確固たる「人」がいて、
その物語の史実を作り上げている。


それも、一見まるでバラバラな事が、
同じ舞台の中で実に上手く一つに合わさるのです。

後半に行くに従って、高まる緊張感。
まさかの展開。そして壊れていく涙腺(爆)


チラシを見た時、「幕末のブラックジャック現わる」でした。
去年やってたドラマを思い出しました。
といっても、見てませんが、友達があらすじを教えてくれて
いたので、それかな？と言う感じで思ってました。


全然違います。

ここで言うONIは、誰もが持っているものでした。
誰もが、変わってしまう可能性のあるもの。

最もそれを表現していたのは、確かに医者のタダかもしれない。
でも、私には彼は逆に最もONIに遠い存在な気がしました。
むしろ、それ以外の人の方がよほどONIです。

でも、そもそもONIってなんなんでしょうね。

人外？
悪の象徴？
角の生えた亜人？

3つ目に関しては、まぁ公式に発見された記録が無いので
割愛するとしても、残り二つは良く使われますよね。

でも、そもそも人外って言っても、獣だって植物だって
人外です。
悪の象徴っていったって、精神性を持つ生き物＝人とすれば
それは人でしかありえない。
（イルカとかが会話するとかは、この場合置いておきます）


つまり、私が考えるに、鬼とはまさに人なのだと。
それも、ある意味で純化した存在。
きっとそこには、善悪は無いのだと思います。
それを踏み越えたのか、苦悩の果てにか、
辿り付いてしまった者が鬼となる。


それを思えば、いつの世もきっと変わらない。
TVを見れば、新聞を読めば、現世の鬼の姿なんて
いくらでも見る事が出来る。
いや、むしろただ鏡を見るだけで・・・
きっとそこには自分という”鬼”がいる。

そして、その逆の”人”の姿も。


だからこそ、対極の存在である”花”さんが
アジサイが意味を持つ。


アキラメナイデと


私にはそう語りかけていたように思います。


いや、何かいてるんだろうな。
もうレポじゃねぇだろ、これは・・・・(汗)


なんか脱線しまくってますね。
ほんと、それだけ凄く深い内容だったのですよ。
その内容を、あれだけバラバラな場面から始まるのに
最後には綺麗に一点に集まっていく見事さ。

心を掴んで離さない話運び。

脱帽です。


しかも、また舞台装置が素晴しい！！！
といって、何か大きな仕掛けとか、派手に動くわけじゃない。
むしろ凄くシンプル。

シンプルなのに、世界はまるで変わるのです。


あぁ、こういう見せ方があるのかとシミジミと感動しました。


感動し過ぎて、化粧どころじゃなかったです(汗)


劇団ZAPPA

初めて見ましたが、本当に素晴しかった！！！
絶対次も行きます。
（ただ、チラシ見たら、年一回公演なのかな？）

このスペクタクルを、是非体験して見て欲しいものです。
（友達には即行メールして、ツイッタで呟きまくったｗ）





この舞台を見れば、貴方もきっと時を越えるｗｗｗｗ
（嘘だけど、嘘じゃ無い！！！！！！）