先行抽選にことごとく惨敗し、なんとか滑り込みでチケットを
取る事が出来た舞台。蛮幽記です。
初日のチケットを取る事が出来たのは、一重に偶然でした。
劇団、はもちろん「劇団☆新感線」です。
「犬顔家の一族の陰謀」以来ですねぇ。
あれはコテコテのギャグでしたっけ。
そんなイメージだったのは謝ります。
まぁ、「劇団☆新感線」のデビューがそれだったので許してください。
<(_ _)>
と、そんな挨拶は置いて起きましょう。
さて、場所の新橋演舞場ですが、ここは奥行きもあり
奈落も入れればかなり大掛かりなセットも自在に扱えます。
うん、ほんとに・・・
この舞台はこの広い演舞場でさえ狭く感じるほどに、
スケールがでかく、そして深い物語でした。
正直、第一幕を見ている間でさえ、もう一度見たい!!
そんな風に考えてやま無い状態でした。
復讐劇
それは舞台の一つの王道だと私は考えます。
舞台は、人生の縮図です。
そこにいるのは「人」であり、紡がれるのは「生き様」です。
復讐劇は、「人」のもつ「心」に焦点をあてた物語の
最も分かり易い、最も難しいものだと思います。
この作品は、見事にそれを描いたのでは無いかと思いました。
人が生きるって、どういうことなんだろう。
生きる意味って?目的ってなに?
ちっぽけなのか、大きいのか。
始まりなのか、終わりなのか。
悲劇なのか、喜劇なのか。
裏切られ、復讐を誓い、妄執に囚われた主人公。
彼は「人」なのか、「鬼」なのか。
彼に道を示した者は、果たして「人」なのか、「悪魔」なのか。
行きつく先は、なんとなく読めるのに、王道なのに
それでも追わずにはいられない物語です。
そう、それが本物だと私は思いました。
ある意味単純で明快な話です。
だからこそ、真っ直ぐに心に訴えかけてくるんだと思います。
私は、そんなこの話が、本当に、本当に好きです。
そして、このある意味不器用な主人公達が大好きです。
そうすることでしか生きられなかった人たち、
そうすることでしか、自分を見つめられない人たち。
土門とサジ
彼らは、時代が違えは、出会いが違えば・・・・
そう思います。
私の勝手な感想ですが、私はサジは死にたかったのだと思います。
彼自身の表層さえ気づかない所で、彼は止めて欲しかったのだと。
そして、彼は自分を止める方法をアレ以外知らなかったんだと。
土門もまた、知りながら彼と共にいた事を考えると・・・
お互いがいつか行きつく先を知っていたんでしょう。
それでも人は、歩く事をやめない。
やめられない。
凄いなって思います。
壮絶だなって思います。
自分とは違う世界であり、紙一重なんだなって。
あぁ、「人」でよかったなって思うんです。
こういう話を見ると。
それってやっぱり引力がある舞台だったって事だと思います。
あぁ、また見たいなぁ。
泣くのは嫌いです。
でも、泣ける話は好きです。
これはそういう物語。
そういう素敵な物語でした。
(結局ネタばれって言うより、なんか良く分かんない感想になりました。(ーー;))